良好な人間関係を築くために必要なこと

【良好な対人関係を築くには】

 

対人関係。

 

人生を生きていく上でこれ以上ないくらい大切なポイント。

 

ここでつまづいている人、悩んでいる人、きっとたくさんいると思います。

 

私自身も家族との関係で悩み続け、気持ちの制御がきかないくらい奮闘していました。

 

その状況を自分なりに分析し、ヴィパッサナー瞑想から培った価値観の大転換を経て、

 

どうにか折り合いをつけることができるようになりました。

 

私含め、家族、親族の大多数が発達障害を抱える視点から、

 

どんな風に価値観の転換が起こったのか紐解いてみたいと思います。

 

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私の父は、おそらく遺伝的なアスペルガーで、兄もまた同様だった(である)と思います。

アスペルガーの特徴として

・プライドが極端に高い

・自尊心を傷つけられることに最も腹を立てる

・きっちり時間通りに事を進める

・コミュニケーションが苦手

・言葉を文字通り受け取る

などあります。

 

今から20年ほど前、兄の大学受験の時に事件は勃発しました。

難関大学を志望する兄に、父が一言「受かるわけないだろ」と。

 

兄は逆上し、それを境に父との関係が一気に悪化して、間も無く兄は家を出ました。

それ以来兄とは一度も会っていません。

 

この一件から私は父に言いようのない恨みを抱えて生きてきました。

 

兄が家を出たからといって、父の性格が変わるわけはなく、

相変わらず無意識に人を傷つける言葉を繰り返しています。

 

母も精神が強くなく、結果として私が子どもの頃から「母」になり、母を支え続けています。

 

父と母に、子どもとして甘えられたことは、記憶を遡る限り覚えがありません。

 

・もっと父と打ち解けたコミュニケーションがとりたい

・母を母として信頼してみたい

 

このわだかまりはずっと残り続けました。

 

でも、このままでは自分自身がいつか崩壊する。

 

きっと実家に里帰りすることも恐怖でできなくなる。

 

娘にも何かしら悪影響を及ぼすのでは・・

 

極限までのぼった不安と悲しみから、自分を守るため、

自分なりに心を整理することに決めました。

 

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アスペルガーの特徴は上記に挙げたようなものですが、

裏を返せば、

・自分独自の世界観を強く持っている

・非常に(良くも悪くも)素直な性格

・傷つきやすいが、その分繊細な心を持っている

 

などの特徴もあり、上手に付き合うことができれば逸材ともなる人物が多いのも事実です。

 

まず、ここに視点をシフトすること。

 

それだけで幾分かは荒ぶった気持ちを(笑)鎮めることができます。

 

ただ、これだけでは不十分で、人間の脳はすぐに言動に反応してしまう癖があるので、またすぐに翻弄されることになります。

 

そこでヴィパッサナー瞑想の視点から。

 

反応をやめる

 

これだけです。

 

相手の性格、言動、行動に瞬時に反応をして、その結果感情が生まれる。

 

このサイクルを一旦断ち切る。

 

かといって、無反応で過ごす、無視して過ごすというのとは違います。

 

これは私なりの分析ですが、

 

人の深層意識にある「核」に視点を移し、相手の「核」を受け入れ、愛する。

 

人の性格や言葉、行動、習性、志向などはあくまで「表層的なもの」。

 

この部分は常に変動しているので、一旦反応すればすぐに翻弄されます。

 

この表層部を抜け、人の内側にある「核」心よりももっと奥深くにある魂のようなものを感じ取り、受け入れ、愛する。

 

表層部でなく、核同士のコミュニケーションに焦点を当てる

この視点のシフトで私はだいぶ気持ちが穏やかになりました。

 

この先何か言われても、多少は揺れることはあっても崩壊することはない、という確信を持てるようになりました。

 

父と兄の発達障害、母の精神の弱さ、その奥にはやっぱり、私を「子」として愛している確かな存在感があります。

 

それを認め、人と接することができたら。

自分の親であれ、子であれ、他人であれ、たとえ多少なりとも「愛」に触れることができたら。

 

きっと、昨日より生きやすい今があるはずです。

 

生きづらい日々が、生きやすい日々に、なりますように。

 

 

和の間 施術家

minako

【瞑想と発達障害 vol.2】コミュニケーション力を鍛える

こんにちは。

和の間の施術家、minakoです。

 

今日のお題は「コミュニケーション」について。

 

発達障害の中でも色々ありますが、アスペルガーの人とのコミュニケーションで

直面するのが、

・コミュニケーションが取りづらい

・話が通じにくい

・会話が成立しない

など。

 

私の場合、父親がこれに該当していつも悩まされます。

 

本人は普通に会話しているつもりなんですが、冗談が通じない、言われたことを言葉通りに受け取るなどの傾向があります。

 

伝え方をやわらかくしようとすると、意図を汲み取ってもらえない。

 

数年前、私自身のお産の時の話。

陣痛がなかなか進まず、私は極度の痛みと戦い神経もかなり過敏になっていました。

側で父親がただ腕を組んで立っているのがなんとも不快で、

「ちょっと一人になりたいんだけど」

とやんわり伝えても

「いいからいいから」と。

 

体力も気力も限界にきていて、つい

「出て行って!」と怒鳴ってしまいました。

でも、それぐらい単刀直入に言わないと、通じないんです。

 

もっと柔らかいコミュニケーションを取りたいのに、

どうしても通じなくてつい語気が荒くなってしまう。

いつもいつも後から反省です。

 

アスペルガーの人の場合、論理的に物事を考えることが優れていたりします。

感情をそのままぶつけても何も通じない。

 

これが原因でこう考えているから、こうしてくれるかな?

 

という感じで論理的に組み立てて説明すると、すんなりと理解してくれます。

 

瞑想中も、わりとこれに似た感覚になります。

 

意識を集中する体の部位を徐々に移動させ、ただひたすら感覚を観察する。

身体がひとつひとつの細胞、素粒子でできていることに気づき、ただ観察を続ける。

 

先入観を入れず、冷静に理解する。

 

この感覚を普段のコミュニケーションに取り入れられたら、

発達障害の人だけでなく、あらゆる人とのコミュニケーションがだいぶ変わってくるはずです。

 

実際、自分の心が落ち着いていて、冷静に物事を考えられている時の父親との会話は

「あれ?こんなに話が通じる人だったっけ?」と不思議になるくらい成立します。

 

あとは、ひたすら訓練して常時この状態に自分のマインドを持っていけるかどうかです。

 

だから、日々修行なんですよね。

 

私は普段、就寝前の10分から20分ほど、軽い瞑想をしています。

すると、マインドをリセットして翌朝をスッキリ迎えられます。

 

対人関係の中で気持ちよく過ごせるかどうかは、自分次第。

心地よい関係が築けて、心平穏に過ごせる時間が増えますように。

 

3歳の娘が撮った写真。足元を見てもいろんな色が見えるね。

 

 

 

【瞑想と発達障害 vol.1】集中力をきたえる

こんにちは。

和の間の施術家、minakoです。

 

このシリーズを書こうと思ったきっかけは、

私自身と私の周りの家族、親族がほぼ全員「発達障害者」であること。

これまでの社会との関わり、家族間の関わり、日々の生活や仕事、育児の場面で

色々な問題に直面してきました。

 

ヴィパッサナー瞑想に出会ったのが今から7年前。

生きづらい苦しみにただ翻弄されていた頃からすると、

瞑想と出会ってからは、日々の生き方がかなり楽になりました。

 

タイトルを見て、「重いなあ」と思われた方もいたかもしれません。

発達障害って言葉自体、なんだか「健常者」と「障害者」を分け隔てているような響きで、ちょっと重い。

 

でもここでは、障害と捉えず1つのその人の「傾向」や「性格」と捉えつつ、

それでも日々ぶつかる問題や悩みを観察してみて、日常に瞑想を取り入れたら

どう変化したのか、私自身の体験をもとに綴っていこうと思います。

 

発達障害である本人も周りの人も、発達障害かもしれない、と思っている人も、

少しでも生きやすい人生を送るきっかけになればと思っています。

 

*このブログは、何かの教えを伝えたり、宗教と関係しているものではありません。

ただ、一人の人生の変化を綴るものです。

 

集中力をきたえる

 

発達障害の中にも色々ありますが、「注意力がすぐに散漫になる」、「優先順位がつけられなくてフリーズする」というのがあります。

 

私も前職の職場で働いていた頃、お客様からクレームが入りその対処をしないといけないのに、何からしたらいいのかわからず、完全にフリーズ状態に陥りました。

 

パートナーも、家事のやるべきことを一度に3つ以上伝えると許容範囲を超えます。

 

私の場合、「目の前のやるべきことを1つずつ、順番にクリアしていく」ことで心が

安定します。

 

この動作、頭で「そんなことわかってるよ」と思ってても、意外とできてないことが多いんです。

脳が一度に情報をキャッチしてしまい、その処理に向かおうとする。

そして混乱する。

 

「目の前の課題を1つずつ順番にクリアしていく」

これは瞑想のスタンスでもあります。

 

瞑想は、無になることじゃなく、「集中力を極限まできたえること」でもあります。

 

集中すべき対象を一点に絞ること。

 

瞑想をスタートする時は、ひたすらこの連続です。

 

そして、動作の内容はもっと細かく細分化されます。

呼気が鼻の穴から入ってくる。

肺に入る。

鼻の穴から出ていく。

 

というように。

 

生活の場面でも同じです。

1つ課題を確認し、それを確実に達成する。

この繰り返しです。

 

仕事の場面や緊張を強いられる場面などで、混乱しそうになったら、

できるだけ細かく、課題を細分化してみると、心が落ち着いてきます。

 

心の構えが少し楽になるかもしれません。

 

呼吸することを忘れず、心穏やかに過ごすことができますように。

 

自然を感じ、自然に触れ、自然の香りをかぐ。これも1つの瞑想。